2009-06-28

Shizuoka春の芸術祭2009



静岡で毎年演劇祭が行われているって
ご存知でしたか?

昨年、伊豆に別荘を持って以来、
自然と静岡の演劇祭にも
興味を抱くようになりました。
そしたら空から降ってきました。
東京からの送迎付き鑑賞券が。
当選だそうです。


という訳で
エールフランス航空 / KLMオランダ航空のご招待で、
「Shizuoka春の芸術祭2009」に出かけることになりました。
リに暮らしていたときは、アヴィニヨン演劇祭など
演劇鑑賞をする機会が多かったのに、日本に帰国してからは
生活のスタイルが変わったせいか、すっかり縁遠くなっていました。
それだけに胸は期待感で風船状態。


演劇祭の会場に着いて目を見張ったのは、
すばらしいハコモノ群です。
駅からして、JRの駅とは信じがたいシャレた作りではありませんか。
駅の近くにはメイン会場となる静岡芸術劇場。
さらにそこからシャトルバスで15分くらいのところには、
別の会場群のある舞台芸術公園が。恵まれた自然環境の園内には、
野外劇場と屋内ホールと稽古場があり、
どの建築も静岡芸術劇場と同じように非常に興味深い。
園内を移動するときに、銘茶「やぶきた」の茶畑が見えるという
静岡ならではの光景もありました。
この煎茶、結構好きなので、東京でも飲んでます。
演劇鑑賞の前に野点で「やぶきた」をサービスしてもらったのは嬉しい。
気が利いています。


「じゃじゃ馬ならし」と「二人の女」を観ました。
それぞれ別の意味で面白かった。

観客の中には、女優 夏木マリさんのお姿も…。
さすが努力家!

どちらも舞台美術は独創的でそれだけでも
見る価値がありました。
今回すべての演目に共通していたのは、
古典を現代に蘇らせていることでした。


「二人の女」は脚本は70年代のアングラ演劇界で
一世を風靡した劇作家、唐十郎さんの作品。
彼が源氏物語をベースにした能の演目「葵上」を翻案した戯曲。
俳優たちの心に響く演技がすばらしく印象的でした。


「表現」に強い関心があった学生時代は、
私自身もダンスの劇団に所属して
パフォーマンスをしていたこともあって、
演劇やダンスなど空間芸術をよく観ていました。
「唐十郎の紅テント」の名古屋公演を白川公園で
観たことを想い出したら、眠っていた青春時代がうずきました。


今回、唐十郎さんは脚本のみで、演出は宮崎聰さん。


いい意味で刺激的な一日でした。