Film_The Secret of the Grain |
魚の「クスクス」が食べたくなってしまう
“ おいしい ” フランス映画
『クスクス粒の秘密』のご紹介。
その前に「クスクス」について。
「クスクス」は、北アフリカ料理。
フランス・パリにも、おいしい
クスクス料理専門レストランがあって、
パリ暮らしをしていた時は、
わたしも時々食べにいってました。
「クスクス」を食べたことのない方は、
微粒状のパスタの上に、
唐辛子を利かせた煮込みスープを、
タップリとかけて食べる料理を、
想像してみてください。
モロッコやパリで一般的なのは、
羊肉や鶏肉や野菜の「クスクス」ですが、
チューニジアの沿岸部では、
魚のクスクスも食べられます。
わたしもチュニスに滞在した時には、
本場の「魚のクスクス」を堪能したものです。
時おり無性に食べたくなってしまう一品。
機会があれば映画と共に是非ご賞味あれ!
Couscous au poisson |
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映画『クスクス粒の秘密』は、
ヴェネツィア国際映画祭(2007)で、
審査員特別賞や国際批評家連盟賞などを受賞したほか、
フランスでも、ルイ・デリュック賞(2007)と、
セザール賞(2008)という、
最も栄誉のある2つの映画賞を受賞した
評価の高い作品なんです。
日本では2008年秋に東京国際映画祭にて初上映。
アンスティチュ・フランセ東京にて、
2010年と2013年に上映。
※ 2013年10月27日の上映後には来日中の
監督によるトークイベントも開催されました。
わたしがショコラのイベントを担当した
『美食の祭典』の会期中にも上映されました。
『美食の祭典』については、こちらから ▶
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ものがたり
映画の舞台は南仏の地中海に面した港町セート。
この港町に暮らすマグレブ系移民家族の日常を通して、
社会問題や家族の絆について描いています。
冒頭に続く単調な描写とは対照的に、
物語が進むうちに心を激しくギュッとつかまれて、
エンディングまで引きづり込まれたままの
自分に気づきました。
愛に対してどこか不器用な主人公、父親。
「クスクス」料理が得意な父親の元妻。
それぞれが問題を抱える4人の子どもと孫たち。
父親が暮らす下宿屋。
その下宿屋 兼 カフェレストランを
経営する愛人とその娘。
この映画の中で「クスクス」は、
あらゆる意味でとても重要な
“ 絆 ” の象徴となっているんです。
それにしても家族そろって
「クスクス」を食べるシーンは、
ホントウにおいしそうです。
原題『クスクスとボラ
La graine et le mulet 』。
このタイトルを聞くだけで、
魚のクスクスが頭に浮かびそう。
ちょっと考えさせられる “ おいしい ” を
求めている人におすすめ映画
ちなみに映画には関係ありませんが、
この港町で修業したパティシエの辻口博啓さんは、
セートにある聖クレールの丘「モンサンクレール」を、
お店の名前にしているんですよ。
ご存知でしたか?
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【映画データ】
邦題 クスクス粒の秘密
原題 La graine et le mulet (英 The Secret of the Grain)
監督 アブデラティフ・ケシシュ Abdellatif Kechiche
2007年フランス映画/153分/カラー/日本語字幕付/ブルーレイ
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【おいしい映画 】
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